株価情報
アメリカのIT企業の中では珍しく配当金を受け取ることができ、例えば100万円のApple株を保有している場合約7000円ほど受け取ることができます。
また、Apple社は現金を大量に保有しているため(約20兆円)、自社株買いを積極的に行っております。
ちなみに、約20兆円の現金だと、PlayStationなどで有名な”SONY”やSwitchでおなじみの”任天堂”の会社を丸ごと購入することができます。
自社株買い:文字通り、企業が自社の株を買い付けることをいいます。株価を引き上げる効果があります。
この行動により、①市場に出まわる株式の数を減らし、「株式を買う」という需要を高めることができたり、また単純に②企業が「今の株価水準は低い」と判断しているとみなされ、株式購入の需要を高めることができるためです。
事業別の売上(2021年7~9月と比較)
次にAppleがどういったモノを売っているのかについて見ていきます。(2022年7~9月決算を参照)
iPhone
iPhoneの売上は2021年の同じ期(2021年7~9月)と比較して、9.67%増収の426.3億ドル(約6兆2500億円)。
日本の三菱UFJ銀行の一年間の売上高が6兆円ほどなので、それを3か月で、さらに”iPhone”という一部門だけで稼ぐことができるApple社はさすがです。
iPad
iPadの売上は2021年の同じ期(2021年7~9月)と比較して、13.06%減収の71.7億ドル(約1.5兆円)。
コロナ禍で世界中の子供たちが、リモート授業等でiPadを活用していた去年の反動が出たのでしょうか。アメリカでは「脱コロナ」宣言もなされ、コロナ禍で伸びた商品が落ちています。
Mac(Apple社のPCブランド)
MacBook AirやMacBook Pro等、クリエイターを中心に人気を誇るMac分野の売上は、2021年同じ期(2021年7~9月)と比較して、25%増収の115.8億ドル(1.69兆円)。
Appleは2020年11月よりPCの頭脳と言われるCPUを、アメリカ企業のインテル社開発のものから自社で設計した”M1”に切替しました。その結果、電力の効率や、PCの速度が飛躍的に上昇したようです。
サービス(AppeMusicやiTunesなど)
サービス部門では17.3%増の198.2億ドル(2.58兆円)の売上を発表しました。
某ゲーム会社が反発したように、iTunesではユーザーが課金した場合、そのゲームやアプリの開発企業は手数料として30%をAppleに支払う必要があります。これほど巨大なプラットフォームを抱えている企業の特権とも言える手数料です。
ウェアラブル(AppleWatchやAirPodsなど)
ウェアラブル部門の売上は9.8%増の96.5億ドル(1.42兆円)。
これもコロナ禍で、AppleWatchは「酸素濃度」を計ることができる機能を搭載し、人々がAppleWatchを身に着けるきっかけを作ることに成功しました。
地域別で見る売上(2021年7~9月期と比較)
中南米を含むアメリカでの売上
8%増の398.8億ドル
ヨーロッパ
9.6%増の227.9億ドル
香港と台湾を含む中華圏
6.2%増の154.7億ドル
日本
-3.5%減の57億ドル
その他のアジア地域
22.7% 増の63.7億ドル
地域別の売上を見ると、「日本だけ売れていない?」と思いますが、これは為替の要因が大きいです。1年前は1ドル110円台だったのに対して、直近は1ドル146円と、約30%ほど円安が進んでおります。Apple社は当然「ドル通貨」で売上を集計するため、為替の影響で売上が落ちてしまいます。
1ドル110円の時、売上5000億円あった場合、ドル換算では約45.4億ドル。一方で、1ドル150円の時、日本で売上が同じ5000億円あった場合、ドル換算だと約33.3億ドルに減少してしまいます。
各分野別のライバル企業
iPhone VS ”サムスン”、”シャオミ”、”ファーウェイ”
世界シェア別比較すると、2022年4月の段階で1位Samsungが28%、2位Appleが27.6%、3位Xiaomi(シャオミ)が約13%、4位Huawei(ファーウェイ)が約5%となります。出典:アウンコンサルティング株式会社
Androidが世界シェア50%を超えているので、Googleが世界1位じゃないのと思われた方いらっしゃいませんか?
詳細を説明すると長くなるので、省きますが、AndroidはOSと呼ばれるスマホを動かすシステムのようなものです。こちらの世界シェアは7割と大きいですが、GoogleはAndroidを無料で開放しており(オープンソース)スマホを製造するSamsungなどの企業はこのAndroidを活用して、スマホを製造してます。(一部の機能を使用するために製造企業はGoogle側へお金を支払っているみたいですが、1台当たりでみるとほんの極わずかな金額だそうです。)
iPad VS ”サムスン”、”アマゾン”
IT業界の市場調査をしているIDCによると、2022年のタブレットシェアは、
1位Apple
2位Samsung
3位Amazon.com
4位Lenovo
5位Huawei
となっています。他に大きな差をつけてのシェアを持っていますが、3位アマゾンで年間での成長率が27%と、急速に伸びているところも注目です。
(出典:https://www.idc.com/getdoc.jsp?containerId=prUS49548722)
Mac VS Lenovo ・ HP Inc
同じくアメリカのIDCによると,2022年7~9月期の出荷台数別で、
1位:Lenovo(中国) 22.7%
2位:HP Inc(アメリカ) 17.1%
3位:Dell Technologies(アメリカ) 16.1%
4位:Apple(アメリカ) 13.5%
5位:ASUS(台湾) 7.5%
PCのシェアでは4位のAppleですが、「M1」チップを採用したことにより、ここ1年間でのPC出荷数が40%増加しています。Appleのために作られた「M1」チップがどこまでMacの性能を高めることができるかに注目です。
サービス分野(AppleMusicやiTunes)
AppleMusic VS ”Spotify” ・ ”Amazon Music”
2021年のデータで少し古いですが、アメリカのTechCrunchによると、Apple Musicのようなストリーミング音楽は、課金している人の割合が年間で26%も増えているそうです。そんなホットな業界の世界シェアが以下の通りです。
1位:Spotify (31%)
2位:Apple Music (15%)
3位:Amazon Music (13%)
4位:Tencent Music (13%)
5位:YouTube Music (8%)
4位のテンセント以外全てアメリカ企業というのにも驚きですが、GAFAのうち3社がこの分野に進出しているのですね。また、TechCrunchによるとSpotifyのシェアは年々、低下している反面、Amazon Musicの年間成長率が25%、YouTube Musicの成長率が50%の伸びだそうです。
App Store VS ”GooglePlayストア”
スマホのOS(スマホの頭脳のようなもの)シェアはAppleの「iOS」とGoogleの「Android」の二強ですので、Apple StoreとPlayストアでの2022年1月~6月における総売上を見ていきます(両社に入る手数料金額ではなく、単純なアプリ内課金等の総額)出典:Sensor Tower
1位:App Store(437億ドル)
2位:Playストア(213億ドル)
Androidのシェアでは圧倒的にGoogleに分がありますが、アプリでの総売上を見ると、Apple Storeは2倍の差をつけております。
iPhoneはAndroid端末よりも高価なため、主に先進国を中心に広がっています。そういった背景もあり、アプリ内で課金をするユーザーがAndroidに比べて多いのかもしれませんね。
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