Google(Alphabet)

アメリカ株

WEBの発展に大きく貢献してきたGoogle。「Google検索」や「Gmail」等、私たちが当たり前のように使用しているこれらのサービスに「お金を払う」という意識を持つ人はそう多くないのではないでしょうか?
今回はGoogle(親会社Alphabet社)がどのように利益を得ているのか、について見ていきたいと思います。

株価情報

出展:Google Finance

2022年のGoogleの株価は$83~$150で推移しています。Googleは2022年7月に1株を20株に株式分割しております。
他のハイテク銘柄同様、2022年はウクライナ問題や、世界的金利引上げに伴い株価は右肩下がりの状態です。

株式分割前は、1株2000~3000ドルの株価で推移しており、最低購入価格が非常に高い株だったよ(1株買うのに30万円くらい必要…)
分割は、投資家にとって株価が安くなり購入しやすくなる一方で、市場に流通する株の総数を増やすことにもなるので、需給関係が悪化するという側面も持っている事を覚えておきましょう。

事業別の売上(2021年7~9月期と比較)

2022年10月25日に発表した四半期決算によると、全体の売上高は690億ドル、純利益は139億ドルでした。前年同期比の成長率は、2020年7~9月→2021年7~9月が42%拡大したのに対して、2021年→2022年は6%の成長にとどまりました。
ここでは、それぞれの事業でどういった売上をたたいているのかを見ていきます。

Google広告

前年同月比で4.3%増の395億ドルの売上でした。この分野は、主にGoogle検索をした際に表示される広告から入ってくる売上となります。近年はスマホの普及率が伸び、場所を問わずインターネットに接続することができるようになったことから、この分野の伸び率は良いです。

YouTube広告

2022年7~9月の売上は70.7億ドルで、前年と比較して-1.8%の減収となりました。前年は30%ほど増収していた分野だけに残念な結果となりました。

現在の動画トレンドは「短尺動画」です!中国発のTikTokを筆頭に、Instagramの「リール動画」、YouTubeも「ショート動画」を始め、業界のシェアを争っていますね。

若年層を中心にTikTokが普及しておりますが、YouTubeも来年ごろから「ショート動画」を収益化し始めると発表しており、「短尺動画」の今後に注目です!

Googleネットワーク

2022年7~9月の売上は78.7億ドルで-1.6%の減収となりました。他の二分野の広告もそうですが、景気が悪くなった際に、企業は真っ先に広告費を削りに来るため、世界景気減速が実際に広がっていることが分かります。

Google Cloud(グーグルクラウド)

2022年7~9月の売上は68.6億ドルで前年同月比で37.6%の増収となりました。Googleの事業において、唯一の2ケタ成長のクラウド分野。逆にこの分野がこけるとGoogleの株価も厳しいかもしれません。

AmazonやMicrosoftとシェア争いをしています。クラウド分野はネットの情報量が拡大していく中で、必須となっていく分野だけにGoogleの今後のシェア争いに注目です。

クラウドサービスの世界シェア(出典:Gartner)
企業2021年の売上世界シェア2020年から2021年
の成長率
Amazon353億ドル39%35%
Microsoft191億ドル21%51%
Google64億ドル7%63%

各分野のライバル企業

広告分野 VS TikTok・Amazon

英国メディアのPress Gazetteによると2021年時点での世界広告シェアは

1位:Google(21%)
2位:Facebook(14%)
3位:アリババ(4.5%)
4位:TikTok(4.4%)
5位:Amazon(3.2%)

とのことです。ここで注目したいのが、TikTokとAmazonです。
同じくPress Gazetteの調査によると、2016年から2020年の広告費の推移は以下の通りです。

企業201620172018201920202016-2020の成長率
Google729億ドル874億ドル1063億ドル1223億ドル1319億ドル1.8倍
TikTok8億ドル23億ドル73億ドル160億ドル280億ドル35倍
Amazon42億ドル63億ドル91億ドル130億ドル203億ドル4.8倍
出典:Press Gazetteを参考に作成

Googleの市場シェアは圧倒的ですが、二社の成長率は圧巻ですね!アマゾンは自社のEC内での広告が伸びているようです。
TikTokに関しては、2016年ではAmazonの5分の1ほどの広告売上でしたが、わずか3年でAmazonをおいており、勢いがすさまじいです。

クラウドサービス VS Amazon・Microsoft

事業別の項目でも記載しました通り、クラウドサービスのシェアは以下の通りになります。ここ最近の成長率ではGoogleに分があり、これからの売上成長に期待したいです。

クラウドサービスの世界シェア(出典:Gartner)
企業2021年の売上世界シェア2020年から2021年
の成長率
Amazon353億ドル39%35%
Microsoft191億ドル21%51%
Google64億ドル7%63%

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